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玉湯の文化財ガイド

■岩屋寺(玉湯町玉造)
 岩屋寺は、出雲33番札所の最後の札所にあたります。今は玉湯町玉造の

清巌寺境内にあります。もとは約1.2km北側の山腹にあり、明治5(1872)

年に現在地へ移されました。

 跡地には、そう広くない境内が残り、石段、地蔵、各種の石碑が見られ

ます。来待石のがけには二つの穴(岩屋寺跡横穴群)があいています。

 江戸時代の地誌『雲陽誌』によると、「岩屋寺は禅宗で松宗山と号し、

本尊は高さ1尺2寸(約40cm)の観音像で、安阿弥(ああみ)の作。元禄

15(1702)年に新たにお堂を作り、横穴に本尊の観音様を安置していたの

で岩屋寺の名がある」と伝えています。

 出雲33番札所の第1番は大社町の長谷寺です。最後の札所岩屋寺までお

よそ56里(224キロ)、歩いて1週間から10日の旅となります。霊場の近

くの農家は宿を提供し、巡礼を接待しました。明治中ごろの記録によれば

、当時宿料は10銭から15銭。巡礼に要した費用は2円26銭2厘であったと

いうことです。

 最後の札所である岩屋寺には、多数の竹杖が納められています。札所め

ぐりを終えた札打ち さんは、玉造温泉につかって、疲れた体をいやしたと

いうことです。

  今は、すべてを歩いて回る人はほとんどいなくなり、車やバスを使うこ

とが多くなりました。
 現在の岩屋寺(清巌寺境内)