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玉湯の文化財ガイド

■報恩寺 十一面観音立像(玉湯町湯町、県指定)
 報恩寺は、真言宗のお寺です。山号を養龍山といいます。宍道湖のそば

の高台に建っています。江戸時代に書かれた『雲陽誌』によると、弘法大

師 によって開かれたと伝えられています。松江城の裏鬼門にあたり、祈願

所として藩の手厚い庇護を受けました。

 このお寺の本尊は、長谷寺式の木造十一面観音立像です。高さは、4.22

m。県内最大の仏像です。有名な運慶の子孫である京都の大仏師康運の手

により、1538(天文7)年に造られました。修理の際、首と足のほぞに

墨書が見つかり、作者や制作年が判明しました。

 この像は、桧などの三種の寄木造で、頭上に十一面の化仏(けぶつ)を置

き、左手には水瓶(すいびょう)、右手は数珠としゃく杖を持っています。

衣紋(えもん)は貞観様式のゆったりした作りになっています。

 丈六の立像という巨像にもかかわらず、怪異の感はなく、清楚な美しさ

が感じられます。

 造立以来年月を経て傷みが激しく、1981(昭和56)年から翌年にかけ

て、京都の国宝修理所で解体修理が行われました。